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遺骨収集帰還事業

マリアナ諸島遺骨収集事業 2年振りに海外で調査を実施

2022年03月17日

遺骨収集帰還事業

コロナ禍で、海外への遺骨収集派遣はほぼすべて中断されている中、日本戦没者遺骨収集推進協会は厚生労働省と協議し、感染症危険情報レベルが下がり渡航が可能となった北マリアナ諸島への派遣を模索していたが、相手側政府から調査を許可されたため、2月8日から24日の期間でマリアナ諸島現地調査を実施した。

日本戦没者遺骨収集推進協会(推進協会)は、令和3年度マリアナ諸島現地調査(第1次派遣)をテニアン島へ派遣し、本会からは遺族1人が参加協力した。海外への派遣は約2年振りとなった。

今回の派遣では、派遣団員は自治体が発行したワクチン接種証明書を携行し、出発前の成田空港、入国時のサイパン島でそれぞれPCR検査を受け、感染防止対策を徹底したうえで、慎重に実施された。

団員全員の陰性が判明し、2月10日には、在サイパン領事事務所、北マリアナ諸島歴史保存局(HPO)、考古学会社等と今後の現地での遺骨調査及び収容方法等について協議した。

2月11日からテニアン島へ移動し、これまでに現地調査員等が発見した遺骨について、HPOへの提出レポートを作成するため、考古学会社が同行し、サンタローデス、カスティズ、カロリナス、南マサログ等で発見場所情報を詳細に記録した。

推進協会が雇い上げた遺骨鑑定人は発見済みの遺骨の最小個体数を89柱と判定、すべて収容してサイパンのHPOに安置した。今回確認したご遺骨のうち、遺留品から個人確定の可能性のある一柱についてはDNA鑑定のため検体を採取した。

すべての任務を終了し2月24日に帰国した派遣団員は、検疫所長が指定する宿泊施設に3日間滞在した後、それぞれの自宅でさらに4日間の行動制限措置がとられたが、全員感染症状はなかった。

洞窟内で遺骨の捜索にあたる団員と現地協力者=マリアナ諸島テニアン島で

洞窟内で遺骨の捜索にあたる団員と現地協力者=マリアナ諸島テニアン島で

第3回硫黄島遺骨収集派遣 14柱を収容

2022年01月25日

遺骨収集帰還事業

日本戦没者遺骨収集推進協会主催による硫黄島戦没者遺骨収集第3回派遣団)が11月23日から12月9日の期間で実施され、日本遺族会からは4人の遺族が参加協力した。

今回は、第2回派遣と同じ硫黄島の南部落付近(第309独立歩兵大隊地域)を中心に遺骨の収容作業を行い、団員らは指定されたグリッド内の地表遺骨を入念に捜索するなどして、グリッド№.183W及び183Nで14柱の遺骨を収容した。

12月9日、千鳥ヶ淵戦没者墓苑で遺骨引渡式が挙行され、新型コロナウイルス感染予防対策のため東京神奈川、千葉、埼玉の1都3県から遺族代表が各1人参列し、派遣団が奉持した遺骨が厚生労働省職員へ引き渡されるのを見守った。また、日本遺族会からは宇田川剱雄副会長が代表で参列し、献花した。

硫黄島遺骨収集作業

遺留品等の手掛かり情報がない戦没者遺骨の身元特定のためのDNA鑑定について

2021年12月15日

お知らせ, 会員のページ, 遺骨収集帰還事業

厚生労働省は、遺留品等の手掛かり情報がない戦没者遺骨の身元特定のためのDNA鑑定を、対象地域を拡大して実施しており、ご遺族からの申請を受け付けています。

申請については厚生労働省のホームページからもダウンロードできる「DNA鑑定申請書」に記載して提出すると、DNA鑑定実施可能とされたご遺族に検体採取キットが届きます。ご遺族が採取し提出した検体を厚生労働省が鑑定機関に渡して、ご遺骨とのDNA鑑定を行います。DNA鑑定料は全額国が負担します。

不明なことなどがあれば、厚生労働省社会・援護局戦没者遺骨鑑定推進室にご相談ください。

相談先電話番号:03ー3595ー2219(戦没者遺骨鑑定推進室)

遺留品等の手掛かり情報がない戦没者遺骨のDNA鑑定についてはこちらをクリックしてください

DNA鑑定で身元判明

2021年12月15日

遺骨収集帰還事業

厚生労働省が令和3年9月22日に開催した第7回身元特定DNA鑑定会議において、ソ連抑留中死亡者遺骨収集団(ハバロフスク地方第2次)が平成13年8月に収容した遺骨から1柱、ソ連抑留中死亡者遺骨収集団(ハカシア共和国)が平成15年7月に収容した遺骨から2柱、マリアナ諸島戦没者遺骨収集団が令和元年11月にテニアン島の洞窟から収容した遺骨から1柱の合計4柱の身元が特定された。

 

硫黄島戦没者遺骨収集派遣 10柱を収容

2021年12月15日

遺骨収集帰還事業

日本戦没者遺骨収集推進協会主催による硫黄島戦没者遺骨収集派遣が10月3日から19日の期間で実施された。コロナ禍により中止されていたが、本年度初めての遺骨収集派遣によって、10柱の遺骨が収容され、千鳥ヶ淵戦没者墓苑で引渡式が挙行された。また同じく中止されていたフォローアップ調査も再開した。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で派遣が見送られていたが、緊急事態宣言が解除されたことに伴い、日本戦没者遺族収集推進協会は、硫黄島へ遺骨収集団を派遣し、日本遺族会からは3人の遺族が参加協力した。

今 回派遣団は北海岸付近(歩兵第145連隊地域) と南部落付近(第309独立歩兵大隊地域)の2カ所で遺骨の収容作業を行った。地熱で高温多湿となった壕内、地表等での収容は困難を極めたが、団員全員が一致団結して作業した結果、10柱の遺骨を収容し、すべての任務を終えた派遣団は10月18日、遺骨を奉持し帰還した。

壕から排出した土砂の中から遺骨を捜索する団員=硫黄島南部落付近で

壕から排出した土砂の中から遺骨を捜索する団員=硫黄島南部落付近で

土砂の中から慎重に遺骨を探す団員

土砂の中から慎重に遺骨を探す団員

翌19日、千鳥ヶ淵戦没者墓苑で遺骨引渡式が挙行され、参列した遺族代表、遺骨収集関係団体代表、国会議員らが見守る中、派遣団は遺骨を厚生労働省職員へ引き渡した。日本遺族会からは宇田川剱雄副会長が代表で参列し、献花した。

また、過去に実施した面的調査の結果、再調査が必要とされる壕等の踏査を目的としたフォローアップ調査派遣も再開し、第9回が10月4日から19日、10回が10月18日から11月2日の期間で実施され、本会からはそれぞれ1人が参加した。

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