本会が厚生労働省の委託を受け実施している「戦没者遺留品の返還に伴う調査」事業で、戦没者の遺品の返還運動を推進しているOBONソサエティから本会に照会があった日章旗が、愛知県で遺族に返還された。
日章旗は、カリフォルニア州在住のデブラ・ロバートソンさんが元米兵の義父から譲り受けたもので、今回、愛知県遺族連合会と刈谷市遺族連合会の調査で、フィリピンで戦死した石川玄次さんのものであることが分かり、三女の稲田美子さんが刈谷市に在住していることが判明した。
2月17日、刈谷市役所で返還式が行われ、市長から稲田さんに日章旗が引き渡された。今回の返還で、海軍機関兵曹長だった父親について稲田さんは、「無事に陸に着いていたことが分かって、ある意味ほっとした。亡き母と父自身にこの旗を見せてあげられたら」と話した。