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福島県で日章旗返還

2018年01月08日

日章旗等返還の取組み

戦没者の遺品の返還運動を推進しているOBONソサエティから本会に照会があった、ガダルカナル島で戦死した大橋勘助さんの日章旗について、福島県遺族会へ遺族の捜索を依頼していたところ、大橋さんが伊達市保原町出身であることが分かり、遺族の所在も判明した。

 大橋さんの日章旗は、イリノイ州在住の米国人男性が元米兵の父親が戦地から持ち帰ったものを譲り受け保管していたが、旗には兵士の武運長久を願って寄せ書きした故郷の家族らの思いが込められていることを知り、遺族への返還を希望していた。

 11月21日、福島市の県遺族会館で返還式が行われ、福島県遺族の安齋満会長から大橋さんの甥の大橋孝一さんへと日章旗が引き渡された。孝一さんは「遺骨も戻らなかったので感慨深い。おじの墓に報告し、その後は県遺族会に寄贈して多くの人に平和を伝えたい。」と話した。

日章旗を受け取る甥の孝一さんら遺族

日章旗を受け取る甥の孝一さんら遺族

 同じく福島県遺族会へ、フィリピンのルソン島で戦死した幕田吉蔵さんの日章旗について、遺族の捜索を依頼していたところ、桑折町遺族会の調査により、幕田さんの長男勝夫さんの所在が判明した。

 幕田さんの日章旗は、イリノイ州在住の米国人ジェニファー・バゲット・プラムックさんが元米兵の祖父が戦地から持ち帰ったものを譲り受け保管していたが、旗に込められた意味を知り、遺族への返還を希望していた。

 1月16日、桑折町役場で返還式が行われ、町長らが立ち合い、浅野義雄桑折町遺族会会長から勝夫さんへ日章旗が引き渡された。旗と一緒に届けられたジェニファーさんからの遺族への手紙には、「寄せ書き日の丸が家族の元に戻ることで、ご家族の悲しみが安らぎ、平安そして愛を感じていただけることが私の家族の最大の望みです。」と綴られていた。勝夫さんは、七年前に九十六歳で他界した母キンさんを思い、「母も天国で喜んでくれるでしょう」と話した。

 

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