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京都・秋田で日章旗返還

2017年08月08日

日章旗等返還の取組み

 京都府では、昭和19年にフィリピンのレイテ島で戦死した田中新三氏が京都市中京区から出征した際に戦地に持参した日章旗を京都府遺族会の協力を得て調査し、次女のしげ子さんが京都市内に在住していることが判明した。

日章旗は、米兵が戦利品として持ち帰ったと思われ、所有者の米国人がOBONソサイエティの活動を知り、遺族の捜索を依頼していた。

 6月20日、中央区の市役所で返還式が開かれ、OBONソサイエティ日本メンバーの國松善次・元滋賀県知事から遺族へと日章旗が引き渡された。受け取った次女しげ子さんは、当時の地域住民が新三氏の武運長久を祈り寄せ書きした旗を手にし、「戦後72年かかって、ようやくお父さんが帰ってきた。」と涙ぐんだ。

 

日章旗を受け取る次女しげ子さん(中央)ら遺族

日章旗を受け取る次女しげ子さん(中央)ら遺族

 秋田県では、昭和20年にフィリピンのルソン島で戦死した秋田市出身の齋藤千代松氏が戦地に持参した日章旗が秋田県遺族連合会の調査によって、長男の信夫さんが秋田市内に住んでいることが分かった。

 日章旗は、ニューヨーク州在住のバリー・グロサースさんが、元米兵だった父親が戦地から持ち帰ったものを他界後に譲り受け保管していたが、OBONソサエティの活動をテレビ番組で見て日章旗に込められた意味を知り、遺族への返還を希望していた。

 6月21日、秋田県遺族会館で返還式が行われ、伊藤薫・秋田市遺族会会長から伸夫さんと妻のキミ子さんに日章旗が手渡された。伸夫さんは、「父が肌身離さず持っていた日章旗は父の魂そのもの。ようやく故郷に帰ってきてくれた」と涙ながらに語った。

 また、旗を保管していたグロサースさんからは遺族に対し、「ご遺族へ旗を返すことができて嬉しいです。戦争は悲惨です。戦争は何の答えにもならないことを私たちは学ばなければなりません。皆様がこれからも平和であることを祈ります。」とメッセージが届けられた。

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