トップ » Search Results » 岩手県で日章旗等返還 OBONソサエティ
日本遺族会は、戦没者の遺品の返還活動を続ける米国のNPO団体「OBONソサエティ」に協力しており、今回本会から族連合会へ捜索を依頼していた近藤戸司氏と菊池留五郎氏の遺族が判明し、それぞれ遺品が返還された。
西部ニューギニアのビアク島で戦死した菊池留五郎氏の日章旗について、留五郎氏の甥である菊池哲雄さんが一関市に在住していることが判明し、1月16日、留五郎氏の出身である大東町猿沢の市民センタ―で返還式が行われた。返還式には、大東町遺族連絡協議会会長、地元役場職員等が出席し、遺族が見守る中、哲雄さんに日章旗が引き渡された。
日章旗は、元空軍米兵の父親が戦地から持ち帰り、譲り受けたユタ州在住の息子であるトーマス・ソイヤー氏が、OBONの活動を知り遺族への返還を依頼した。今回、無事日章旗が返還されるにあたり、トーマスさんから遺族に宛てた手紙には、父親が日章旗を持ち帰ることになった経緯が詳細に記されていた。
また、沖縄で戦死した近藤戸司(とし)氏の写真、補充兵手帳等の遺品について、戸司氏の甥の息子である近藤英也さんが北上市にいることが判明した。1月17日、西和賀町沢内庁舎で行われた返還式には、沢内遺族会会長、西和賀町町長らが立ち合い、遺品が英也さんに引き渡された。遺品を受け取った英也さんは、「戦死した人がいて今の平和な暮らしがある。(遺品が)きれいな状態で戻ってきて良かった。親戚にも披露し大事に保管したい。」と話した。
遺品は、元海兵隊の父親が戦地から持ち帰ったものを、譲り受けたカリフォルニア州在住の息子のウォーレン・マイケル氏が返還を依頼した。返還にあたり、ウォーレンさんからは遺族に対し、「遺留品の返還がご遺族にとって心の癒しと平安になりますように」とメッセージが贈られた。