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宮崎、和歌山で遺留品をご遺族へ返還 OBONソサエティ

2017年01月23日

日章旗等返還の取組み

日本遺族会は、戦没者の遺品の返還活動を続ける米国のNPO団体「OBONソサエティ」に協力しており、今回宮崎県と和歌山県で遺族のもとに遺品が返還された。

日章旗の返還を受けた西脇公一さん(中央)

日章旗の返還を受けた西脇公一さん(中央)

 

本会から宮崎県遺族連合会へ遺族捜索を依頼していた、硫黄島で戦死した木村實男氏の郵便貯金通帳、ペン等の遺品について、十一月に木村氏の子息である木村昭一さんが延岡市内に在住していることが判明し、十ニ月に遺品が自宅へ郵送された。

木村氏の遺品は、元米兵の父親が戦地から持ち帰り、今年四月に他界した後にカリフォルニア州在住の息子であるマイケル・リバース氏が譲り受けたが、OBONの活動を知り遺族への返還を依頼した。今回、無事遺品が返還されるにあたり、マイケルさんから遺族に宛てて、「これらの形見の品を受け取られる時、ご家族に慰めと平安がありますよう願っております」とメッセージが添えられていた。

また、和歌山県では、和歌山県遺族連合会、日高郡遺族連合会の協力を得て、ニューギニアで戦死した西脇邦佶氏が現地に持参した日章旗について遺族が判明した。

日章旗は、元米兵が戦地から持ち帰ったものを、他界後に譲り受けたノースカロライナ州在住の家族が、遺族への返還をOBONに依頼していており、今回、日高郡遺族連合会の杉本正博会長を介して、遺族に返還されることになった。

十二月十九日、西脇氏の出身である由良町の役場で畑中雅央町長らが立ち合い、日章旗が杉本会長から西脇氏の兄の孫にあたる西脇公一さんに手渡された。日章旗を受け取った公一さんは「戦死しただけしか知らされず、遺品が一つもないので大切に保管していきたい。」と話した。